自費出版の可能性

 インターネットとの親和性を重視した自費出版は、大きな可能性を秘めています。現に、欧米のセルフパブリッシングでは、受注してからPODで印刷され、顧客に発送する仕組みになっています。旧来のような、出版社に依頼した形式ではなくなっているのです。新しい自費出版においては、刊行した後でも、自由に修正することが出来ます。旧来の出版では、タイトル一つとっても、刊行後に後悔するのが常でしたが、今では急に思いついたキーワードをタイトルに混ぜたりして、検索エンジン向きの販売戦略をいつでも立てることができるのです。検索エンジン以外にも、特定の通販サイトにおいて、どのようなキーワードを混ぜればヒットし易いかを学ぶことで、著者が出版社の立案者の役割も兼ねられます。
 出版界のこうした動きは、書籍とSEOとの結びつきを思わせます。つまり、自社のサイトが検索結果の上位にランキングするように策を練るSEOを、書籍販売に適用すること抜きにして、将来の出版界は成り立たないということです。もちろんSEOの基本的戦略はSNSやブログにも敷衍されるでしょう。そうすれば、自費出版はSNSにおける繋がりの様態とも関係するようになり、出版のあり方はソーシャルメディアのコミュニティ構築から大きな影響を受けることになるはずです。
 以上、自費出版の可能性を纏めるならば、旧来の出版社に頭を下げていた時代は終わり、今後は出版社とも、取次とも、書店とも、無理に付き合う必要はなく、読者と直接インターネットを介して繋がり、情報のやり取りをすることになります。それが新しいプロモーションの中核になり得るということです。最先進国である米国において、セルフパブリッシングが成功したことは、今後の可能性を端的に示しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です